連載形式で綴る家づくり進捗報告の第7回「価格と設備のバランスが決め手」です。
これまでは時系列で記事にして来ましたが、ここでは前回のエイ・ワンの回に続いて、リアルウッドについてまとめて行きたいと思います。
前回までの家づくりの進捗報告
第1回から第5回
- 第1回「家づくりプロローグ」
- 第2回「夢が広がる平屋づくり」
- 第3回「奇跡のような出会い」
- 第4回「コロナで進まぬ家づくり」
- 第5回「がけ条例と擁壁問題」
第6回から第10回
- 第6回「ログハウス風の家の木の温もりに憧れて」
第7回「価格と設備のバランスが決め手」
間取り相談
なにかの見学の度に、毎回お話をする時間を作ってくれたハウスメーカー、それがリアルウッドでした。
ですので、早い段階から様々な要望をお伝えする事が出来ていたように思います。
お話の中、旦那様が自分で図面をかいている話をすれば、それを写真に撮って「提案の参考にさせてもらいます」と、大変好印象な対応ばかり。
それでも家づくりはまず予算がものを言います。
ですので旦那様が自分で書いていた図面に対し、実際にリアルウッドから提案された間取りは坪数が大幅に小さくなっていました。
提案された図面の坪数は19坪。
一見内容は希望通りに見えました。
部屋数だったり、部屋の配置だったりと。
それでもその19坪の中に、シューズクーク、ファミリークロークを取り入れた間取り。
どうしてもそのしわ寄せはお部屋の広さを蝕んでしまうのです。
その結果、いくつかの不満点が残ってしまったのです。
1つ目が猫部屋の広さ。
私達の中では、猫が単にお留守番する部屋ではなく、寝室と繋がっていて、寝る前にそこでNetflixを見たり、猫と遊んだりストレッチしたり。
この部屋でしたいことが沢山あったのです。
それも含め目、6畳くらいあるといいなとお願いをしました。
所が、担当さんは「猫が過ごせるスペースがあれば十分」と判断したのかもしれませんが、3畳しか確保してくれなかったのです。
2つ目は洗濯物を干すスペース。
これは脱衣所エリアにどうしても欲しいとお話をしたのですが、とても狭い脱衣所が作られていました。
外にウッドデッキを作る話もしていたので、そこで干せるようにすればいいという事で、脱衣所にスペースを取らず他に回した…との事でした。
ですが花粉症がひどい事もあり、洗濯物は絶対に外に干したくないとお話したはずなのに。
予算の都合や、土地のスペースのこともあります。
希望がすべて盛り込まれて予算通りなんて、難しい事もわかっています。
それでも個人的にはガッカリな結果となってしまいました。
SRC基礎見学
旦那様は自分が建築を学んでいたこともあり、基礎に大変興味があります。
元々蓄熱式の床暖房ができる基礎という事でSRC基礎にたどり着き、それを採用しているという事からリアルウッドのユニバーサルホームにたどり着きました。
担当さんには基礎に興味がある事も話ていました。
そしてそのを覚えていてくれた担当さんが、ちょうど基礎のコンクリートを流す前の床暖房の配管を見学できる現場があると教えてくれたのです。
見に行きますか?と尋ねられ、すぐ飛びついてしまいました。
こんな風にリアルウッドでは、様々な見学を提案してくれました。
実際の間取りに、希望が反映されてない部分はありましたが、話によく耳を傾けてくれている印象でした。
今になって思うのは、リアルウッドが旦那様の話によく耳を傾けてくれることに対し、一条工務店は妻の話によく耳を傾けてくれたなと。
そして最終的に、そこの違いはどちらにお願いするかを決めるに辺り、大きなポイントになったように思います。
話を基礎見学に戻しますが、実際にお邪魔した基礎見学の現場は、土間ありの平屋で30坪。
間取り的にも私達の希望に一番近い現場だということもお伺いして、ワクワクしながらお邪魔しました。
生まれて初めて見る床暖房の配管は、思ったよりザックリしてるな…という印象でした。
もっと細い管が細かく張り巡らされているのを想像していましたが、思っていたよりも太めの管をザックリと配置していました。
基礎を見ながら、ここがお風呂でここが玄関で…と、間取りをイメージできる説明も聞かせて頂きました。
お陰で、本当に自分たちの建てたいものに近い事が分かり、人様の家ですが完成が楽しみだなと思ったことを覚えています。
アルファヴィータOB見学会
小屋裏へのこだわりもある事から、担当さにアルファヴィータを進められた私達。
幸い近くにアルファヴィータで建てたOBさん宅があるという事で、担当さんが連絡を取り、見学させていただける事に。
お邪魔したのは30坪の平屋のアルファヴィータ。
外壁は黒のガルバリウムで、見た目もかっこいいお宅でした。
アルファヴィータの小屋裏への階段は、小さいお子さんがいると言う事もあり、赤ちゃん用のゲートで閉じられていました。
それでも私達が小屋裏希望という事で、今回は小屋裏も実際に見せていただける事に。
実際に小屋裏を見せて頂いてよかった事は、天井の高さを体感出来た事。
頭ではわかって居たんです。
小屋裏とみなされるためには、天井の高さに制限がある事。
それでも体感するまでは、憧れのほうが強く、どうしてもという思いが大きかったのです。
所が実際に小屋裏を体験させて頂くと、想像以上に天井が低く、移動するのに何度も頭をぶつけてしまうんですよね。
実際お住まいのOBさんのお話でも、引っ越し当初に荷物を運ぶのに入ったっきり、全く足を踏み入れていないまま3年になるとの事。
この辺りで、小屋裏に対する憧れが、現実ではどうかな?と考えるようになりました。
そうして現在お話を進めている家のプランから、小屋裏はなくなりました。
体感するまでは、人になんと言われようと憧れてるから…という思いでした。
所が体感した事で急に現実に目覚めて、使い勝手を意識できるようになったのです。
その事が今回の見学の何よりの収穫だったかもしれません。
またユニバーサルホームの床暖房についても、お話を伺う事が出来ました。
床暖房は体感として温かいというよりは寒くないという感じのものだという事。
温まるまでに3日くらいは掛かるので、オンにするタイミングが難しい事。
電気代は最高で2万5千円くらいだったという事…というような声を聞く事が出来ました。
その他こちらのお宅では、奥さんが動線に拘られており、キッチンの裏に脱衣所がある造りで、そこで洗濯をして乾燥機にかけ洗濯物をたたんで、すぐ隣の寝室に運ぶ。
キッチンのすぐ後ろなので、料理の合間にちょっと洗濯をしたりも楽なのだとか。
家事の負担も、一つひとつはたいした事がないように見えても、それに終わりはありません。
生活の中でずっとずっと繰り返して行くものです。
だから家事のしやすい動線は大事だなと改めて実感しました。
見積もりの提案
アルファヴィータの見学も終わり、アルファヴィータの要素を取り入れ、小屋裏を追加。
そうして改めて間取りを作って頂き、それに合わせて見積もりを出してもらう事に。
出来上がった間取りは、ほぼ前回と変わらずの仕上がりに小屋裏と階段が追加されたもの。
担当さんは旦那様の要望がある程度反映されている事から、「なかなか希望に近い仕上がりになったと思うのですが」と満足そう。
そんな担当さんとは対象的に、私はと言えば、前回の時に希望を再度お伝えしていたのに、今回も反映されていない事にガッカリ。
数ある要望の中、全てに応える事は予算の都合上難しいのは理解出来ます。
だから要望の中から、選別する必要があるんだと思います。
そんな選別作業の中、私の希望は捨てる側になってしまったのだな…と。
猫の部屋の狭さは受け入れたとしても、洗濯物問題だけはどうにかして欲しかったのです。
母と洗濯物を干す時、濡れた洗濯物は重いから、旦那さんの考えてくれた間取りだとすぐ干せるからいいね…と言って貰っていたんです。
若いうちは良くても、年をとっても洗濯物は毎日出るから、妻に優しい間取りだと。
せっかく旦那様がそう考えてくれていたのに、分かりやすいこだわりの部分だけを選び、日常の家事の負担を無視されてしまったように思えてしまったのです。
また建物の後ろ側に擁壁を作らないければならないこともあり、坪数は19坪。
価格は2500万円という提案でした。
この段階ではそれくらい掛かるのかな?と思って聞いていましたが、後日一条工務店から23坪で2500万円と言う提案があり、驚愕してしまいました。
ネットで調べた時に、ユニバーサルホームに対し、一条工務店は坪単価が高かったからです。
しかも一条工務店では標準についている装備が大変充実しているという魅力が。
更には旦那様が特に気に入っていたのが、一条工務店の屋根一体型の太陽光パネル。
これが捨てがたい…というお話をしたところ、担当さんがLIXILでも一体型のものが出ているので、それを載せた上で、再度見積もりを作らせてくださいと提案してくれたのです。
完成見学会
最終見積が出る頃、リアルウッドでは以前基礎を見せて貰った家が完成したので、完成見学をしないか?と提案してくれました。
旦那様の一番のこだわりの土間。
そんな土間のある平屋でしたので、早速見学を手配して頂きました。
しかも土間などのこだわりはあるものの、装備はすべて標準で建てられているので、当社の標準装備を知って頂くにもいいと思う…との事。
その辺りも気になるところでしたので、確認の意味も含め、拝見する事になりました。
見せて頂いて一番驚いた事は、標準装備のみで全く家具が入っていない家を見るのと、モデルルームを見るのとではここまで違うのかという衝撃を受けた事。
まずキッチンが小さめである事と、一条工務店に比べキッチン収納が少ない事に驚きました。
私の実家では13年前にコンチネンタルホームで家を建てました。
私はあまり話し合いに参加していないので、どこからがオプションなのか分かりませんが、キッチンは人工大理石で大変広いものを使っています。
その感覚からすると、アパートのキッチンみたいだな…と思ってしまったのです。
もちろんオプションで広く立派にする事は可能です。
ただすでにオプションなしの状態で2500万円なので、ここにオプションが上乗せされていくって恐ろしいなと思ってしまったんですよね。
更にはクローゼットも収納の場所があるだけだった事。
一条工務店では、クローゼットの中に様々な段数やサイズの桐の引き出しなどを選べるのに対し、こちらではただクローゼットとしての場所が確保されているだけだったのです。
収納に関しては、コンチネンタルで実家を建てた時もそんな感じでした。
ただ一条工務店の標準装備の充実ぶりがすごいので、そこと同じ価格でこの装備なの?と思ってしまったのです。
また30坪に家具のない状態を見せてもらったにも関わらず、30坪なのに狭いかな?と思ってしまった事。
窓の配置や数だったり、間取りだったりの影響はあるかと思いますが、30坪でこれなのだから、果たして19坪で生活できるのだろうか?と不安になってしまったのです。
最終プラン提案
そうしてその後、小屋裏をやめて収納用に一部屋追加、屋根は太陽光一体型、坪数も増やす…という条件を追加した上で、最終プランを出して頂きました。
その外観がこちらです。
正面から見た平面図。
横から見るとこんな感じです。
もちろん、イメージ図にあるウッドデッキは別です。
こんな風につけるといいですよという例として表示されているようです。
間取りはこんな感じに作って頂きました。
玄関から入ってからのシューズクロークとファミリークロークは大変便利そうです。
愛犬とのお散歩後、そのままクロークにお散歩グッズを収納できるし、アウターもそこにおいておけるし。
お散歩のバッグなんかもそのまま収納できるなぁ…と。
ただ猫と犬のスペースは別の部屋にとお願いしていたのですが、そこはスルーされてしまったようです。
旦那様の話によれば、契約してからしっかりと間取りを煮詰めるのだから、その辺りは今後どうにでもなるよ…と。
確かにそうかもしれない。
それでも今までのやり取りの中、私の希望はほとんど無視されるというのを繰り返して来ているので、不安が募ってしまっていました。
こちらが一条工務店に寄せて増やして貰った坪数。
一条工務店で出して頂いたものが23坪だったので、比較しやすい数字になって来ました。
ただあいにく増えた分は収納に持っていかれてしまったかな?と。
もちろん生活していく上で収納は大事です。
収納は多ければ多いほどいいなんて言う方も居ます。
それでも収納に関しては、例えば後から物置を外に作るということも可能です。
ですが部屋の広さに関しては、リフォームしない限りどうにもならなくなってしまう。
そう考えると、貴重なスペースをここまで収納に使ってしまっていいのかな?と感じてしまったのです。
そうしてこちらが最終見積の価格。
カーテンや照明に掛かる費用も予備費として入れてくださってます。
水道の引き込みや、地盤改良の価格も入っています。
更には擁壁の価格も。
担当さんいわく、これ以上増える事がないように多めに予算を設けましたとの事。
それでも設備に不満もあったので、ある程度オプションを入れていくと、2800万は超えてしまいそうな価格にビックリしてしまったのです。
事前にホームページなどで坪単価を調べさせて頂いた時に、ユニバーサルホームは30万から35万円くらいの価格で表示されていました。
所が蓋をあけてみると、一条工務店よりも高い見積もりが出てしまうという結果に。
当然家を建てるに辺り、お値段の安さだけが決め手ではありません。
希望を叶える事ができるのか、装備はどうなのか。
人によっては気密を重視して数値を気にするかもしれません。
そしてそのメーカーさんの持つデザイン性など。
それでも装備を比べた時、様々なポイントで一条工務店の方が標準装備が充実していた事。
また床暖房の造りの違いもありますが、温まるまでにユニバーサルホームは3日掛かる所を一条工務店であればその日のうちに暖かくなる事。
更には一条工務店の方が、夫婦二人の希望を盛り込んで考えてくれた事。
以上のような理由で、私達は一条工務店で契約する事を決めたのです。